ラジオ英会話 Lesson 213 it の意味と機能

ラジオ英会話2018

Lesson 213 it の意味と機能

レッスンのポイント

it を「それ」と訳していませんか?この単語は大きな誤解を受けてきました。正確なネイティブスピーカーの感覚をつかんでその力を会話に生かしましょう。

Today’s dialog

エバンス先生がティムのリポートの問題点を指摘します。

Ms. Evans: So, Tim, I’ve just finished reading your paper.

Tim: Oh, thank you Ms. Evans. I put a lot of effort into it, so I hope it’s OK.

Ms. Evans: Actually, it’s not OK.

Tim: Really? Why not?

Ms. Evans: Well, at least 60% is plagiarized. I told you clearly that you cannot copy another person’s writing. You must use your own words.

Tim: I’m really sorry. I’ve been very busy lately with my part-time job. It’s won’t happen again. I promise.

Ms. Evans: I certainly hope not. In any case, you have to rewrite this paper by Friday. Understood?

Tim: Absolutely. Thank you for giving me another chance.

英訳練習

本日のテキストを英訳してみましょう。文章をクリックすると英文例が表示されます。

WORDS & PHRASES

plagiarize  盗用する、書き写す
in any case  いずれにしても
rewrite  書き直す

For Deeper Understanding ~より深い理解へ~

put a lot of effort into は特に重要なフレーズというわけではありませんが、こうした表現が気楽に作れると英会話は格段に楽になってきます。ポイントは put。「置く」と訳される動詞ですが、この動詞は日本語の「置く」よりもはるかに豊かに使われ、こうした抽象的な「置く」も守備範囲なのです。

現在完了形。継続用法ですが、用法名よりも過去から現在に状況が継続的に「迫ってくる」ことを意識してください。

hope の後ろに注意。I certainly hope it won’t happen again. ということですが、同じフレーズを何度も続けるよりは not だけを置けばスマートにつたわります。

REAL GRAMMAR FOR COMMUNICATION~会話に役立つ文法~

この it は文脈に登場した出来事を「受けて」おり、文全体では will の否定 won’t(=will not)を使い「(そうしたことは)二度と起こりませんよ」という意味となっています。

it は「それ」ではありません。「それ」は日本語。しかも身の回りのモノを「「指す」ための単語です。it は指す単語ではないのです。試しに次の文を比べてみましょう。

that は指す単語。答えている人は「ああ、あれはね」と言ってもう一度指し直しています。一方、it が使われる場合、話しては何も指してはいません。相手の発言をしっかりと受けて「ワインオープナーですよ」です。「それは」と指しているわけではありません。この受ける感覚が it なんです。

GRAMMAR IN ACTION  ~文法の実践~

it の受ける感覚を練習しましょう。

a famous brand dress を受けて it。cost an arm and a leg は「(出費が)高くつく」。

その場の状況を受けて「大丈夫だから」。よく使われます。

should have は「~すべきだった(のにそうしなかった)」。出来事全体を受け、It’s entirely our mistake. としています。entirely は「完全に・全面的に」。

CHECK THE POINT  ~練習問題~ 

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